骨造成の費用

歯の模型を持っている女性歯科医師

骨造成の費用を治療別に解説します

顎の骨が足りない方にとっては不可欠な骨造成手術ですが、インプラント治療のオプションとして設定されていることがほとんどで、インプラントの治療費と合計すると、高額になるケースが多くあります。ここでは骨造成手術の治療をタイプごとに分類し、それぞれのおおよその価格を調査しました。

自由診療である骨造成手術の治療費が事前にわかっていれば、歯科医院選びのポイントになるはずです。骨造成手術をご検討の方は、ぜひ参考になさってください。

骨造成手術は保険適用か?

インプラント治療同様、骨造成手術も保険適用外であることがほとんどで、歯科医院によって金額に差があります。今回紹介する金額はあくまでも相場なので、実際よりも安い・高いことがあります。骨造成手術代のみの表示ですので、併せてインプラント治療費などがかかりますが、更に検査費用やレントゲン・CTの撮影費用、手術後の薬代、傷口の抜歯費用などが別途かかる場合があります。

また、自由診療のため、医院ごとによって提示される治療費が異なります。例えば、A医院とB医院で比較した時、骨造成術のみの価格ではA医院がリーズナブルに感じても、麻酔代などの費用が別途加算され、結局はA医院とB医院が同じ金額だったということもあります。
医院サイトや相談会にて十分な説明を行う医院もありますが、少しでも不明な点がありましたら、カウンセリングの際に費用の内訳などについて確認しておく必要があります。

安くてもちゃんとした治療を行うところもあれば、安かろう悪かろうという医院があることも否定できません。骨造成やインプラントを考えている方は、値段だけで歯科医院を見るのではなく、評判や実績も併せてチェックしましょう。

GBR法

骨造成術の中では一番オーソドックスな治療法で、骨が足りない部分に自家骨や人工骨を入れ、特殊な膜で覆います。1ヶ所につき、5万円~15万円程度かかります。

増骨に使用する人工骨の材料費が高価であることから、治療費もそれに伴い上下します。レントゲン診断の段階で、骨造成手術に必要な人工骨の量がおおよそ推定されるので、歯科医院の設定価格に幅がある場合は事前に治療費の確認が必要でしょう。

ブロック骨移植

骨が広範囲で薄い場合や、GBRが適応しない場合に用いる治療法です。自家骨をブロック状に削りだし、骨が足りない部分に移植する方法です。ブロック骨移植は、インプラントの埋入予定の部分と、骨を削り出す部分との2か所の手術が必要なため、通常の骨造成手術に比べて治療費が高額になりがちです。治療費は骨の状態によって、1ヶ所あたり5万円~30万円と幅が大きいです。

骨の幅が痩せているケース

骨の幅が痩せてインプラントの埋入が困難な場合は、スプレットクレスト法を利用します。顎骨の頂上部に切り込みを入れ、インプラントを埋入すると共に、自家骨や人工骨などを入れて増骨・骨移植を行う治療法です。1ヶ所につき5万円~10万円程度と、他の治療法と比べると安い場合が多いです。

スプリットクレストの治療範囲が限定的なので、他のサイナスリフトやソケットリフトなどと比較すると治療費が低いことがありますが、特殊な器具が必要な手術であるため、どこの歯科医院でも取り入れている治療法とは言い難いです。事前に、スプリットクレスト法を導入しているかを確認しておくといいでしょう。

上顎奥歯の骨が足りないケース

上顎奥歯の骨が痩せている場合は、サイナスリフトおよびソケットリフトなどの骨造成術が必要になります。同じ上顎奥歯の骨が足りない場合でも、ソケットリフトは部分的に骨が足りないケース、サイナスリフトは広範囲に骨が足りないケースに分類され、それぞれ金額が異なります。

サイナスリフト

上顎の奥歯の骨量が極端に不足している場合や、広範囲に不足している場合に行う治療で、上顎洞を持ち上げてインプラントを埋め込みます。治療費は、片側15万円~30万円程度です。

サイナスリフトは広範囲に渡って骨不足の時に行う治療法であるため、高額な材料である人工骨を多く使用する必要があり、それに伴って治療費も高くなります。また解剖学的な知識や経験など、高度なテクニックが要求される手術であるため、全ての歯科医がサイナスリフト手術をできるわけではないことも費用が高くなる理由の1つです。
骨を造成する範囲が広いため、右側、左側などのエリアに分けて費用が発生します。

ソケットリフト

上顎の奥歯の骨量が不足している場合に行う治療で、上顎洞を持ち上げてインプラントを埋め込みます。1ヶ所約5万円~15万円と、同じ奥歯の骨量を補うサイナスリフトよりも少々安くなっています。

高価な人工骨を使う為それなりに高額ですが、治療部位サイナスリフトと比べて限定的であるため、その分価格が低くなっています。しかし、必要な骨量や、患者様の口内の状態によってはサイナスと同額の費用が発生する場合もあります。

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