骨造成手術の注意点

骨造成手術を考えるなら注意すべきこと

痩せてしまった顎の骨を増やして、インプラントを入れるスペースを確保させるための増骨治療を、骨造成手術と言います。いわば、インプラント手術を成功させるための大切な準備工程です。

骨不足の患者様にとって、骨造成の成功なくしてはインプラント治療の成功はあり得ません。人工歯根の埋入を成功に導くため、そして良好な術後の状態を保つために、いくつかの注意点をご紹介します。

骨造成手術前の注意点

骨造成手術を受けるにあたり、気を付けるべきポイントがあります。手術を受ける前、何に注意をしたらいいのかを確認しておきましょう。

安全な手術のために既往歴は正確に

全身疾患や既往歴は、事前に申告しておきましょう。骨造成は、外科的処置を伴う手術ですので、術中に使う麻酔や薬の作用、手術の緊張が全身の状態に影響を及ぼす可能性があります。場合によっては、かかりつけの医師と担当の歯科医師とが連携しながら手術を勧める必要があります。

安全に手術を行うために、担当の歯科医師に身体の状態や通院の有無、服用している薬などを正確に伝えることが大切です。必要であれば、おくすり手帳などを持参すると良いでしょう。薬の飲み合わせやアレルギーなどの危険から、患者様を守る際に役立ちます。

特に既往歴がない方も、前日はしっかり睡眠をとり体調管理を整えましょう。発熱や風邪をひいている場合は、手術を延期する場合があります。

禁煙しましょう

骨造成手術は、人工骨や自家骨などを埋入したからといってすぐに定着したり増骨したりするものではなく、しっかりとした骨ができるまで、術後3~6ヶ月ほど待たなくてはいけません。
しかし、タバコに含まれるニコチンは血液の循環を妨げて傷の治りを悪化させるだけでなく、一酸化炭素を発生させて、酸素の供給を妨げます。その結果、インプラントや骨造成手術後に必要な栄養が患部に行き届きにくくなり、自家骨や人工骨、インプラントが定着しにくい状況を生み出します。

また、傷の治りに大きくかかわる白血球の働きを阻害するのも、タバコです。ニコチンによって血行が悪化するのが治癒に悪影響を与えるだけでなく、免疫力に関わる白血球の働き、唾液の分泌までも妨害することになり、最近に感染するリスクが高まります。

タバコに含まれる成分によって、骨造成手術やインプラント治療の結果に多大な悪影響を及ぼします。喫煙で骨が作られにくい、傷が治りにくい状態になってしまうと、移植した骨が安定せず、結果的に手術が無駄になってしまいます。そうならないためには、少なくとも術前2週間前から術後8週間の禁煙を行うべきだとされています。

骨造成手術後の注意点

骨造成手術を受けたあとは出来るだけ安静にして、術後の回復に努めましょう。術後、何に気をつけなくてはいけないかを意識しましょう。

食べ物に気をつけて

手術後、数日の間はスープやおかゆ、ヨーグルトなどの軟らかい食べ物のみを食べるようにしてください。軟らかいものを咀嚼する場合でも、手術した側とは反対の歯で物を噛むようにしましょう。仮歯を入れていても、傷が開くリスクとなるので、なるべく避けましょう。

硬いものだけでなく、刺激の強いもの、辛いもの、熱いものは、傷を刺激したり傷付けたりすることがあるので、控えてください。また、血行をよくしてしまうアルコールの摂取も止めましょう。出血することがあります。

食事は毎日行うものですから、注意しなければ傷口が開く原因となりえます。何かのきっかけで傷口が開いてしまった場合、細菌に感染してしまう可能性がありますので、歯科医師の指示をよくきいて、禁止されたものは食べたり飲んだりしないようにしましょう。

傷口に刺激を与えないようにしましょう

骨造成手術に限らず、そのほか口内に関する外科手術に共通する注意ですが、術後の傷口を気になるからと舌でつついたり、指で触ったりすると傷口が塞がらず更に出血を起こす可能性があります。手術当日は1日中じわじわと出血しますが、やがて血栓ができ自然と止血します。
しかし、どうしても出血が気になる場合は清潔なガーゼで患部を圧迫し出血を止めましょう。

口内の清潔さを意識するのはよいことですが、過剰なうがいは控えましょう。激しくうがいをすると傷口が塞がりにくくなり、治癒を遅らせる原因となります。また歯磨きの際に、歯ブラシが傷口に触らないように、ゆっくりと気をつけて歯を磨いてください。
だからといって、刺激したくないからと歯磨きをしないのはダメです。口内に汚れが残ったままですと、傷口の炎症を引き起こす可能性がありますので、丁寧な歯磨きで口内の衛生環境を保ちましょう。歯磨き粉やマウスウォッシュの使用については、担当医師にご相談ください。

特に、骨造成手術で人工骨を挿入した場合は、傷口を触ることで細かい粒子の人工骨が縫合部分から漏れ出す可能性があります。少なくとも抜糸を行うまでは、なるべく触らずそっとしておくことが治癒を早めるポイントです。

腫れや痛みと上手に付き合いましょう

個人差はありますが、外科手術に腫れや痛みはつきものです。特に骨造成手術のひとつであるサイナスリフトは他の骨造成手術と比べて痛みや腫れを感じるケースが多いと言われています。

痛みは処方された痛み止めでコントロールできますが、腫れは自然と引いていくことを待つしかありません。腫れのピークは術後3日といわれており、ほとんどの場合は約1週間程度で引きますが、場合によっては手術部位に内出血(青あざ)を起す場合があります。
手術の予定を立てる際は腫れや痛みのリスクを考慮したスケジュールを組むと良いでしょう。

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